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「じゃ…じゃあ…
アンタはいつも
本音を言えてるの？」
美杏の質問に思わず
言葉を詰まらせた。
本音…言えて…へんがな。
千夏の時も、今こんなにも
気持ちを惹かれ始めている
美杏に対しても。
小さく笑った俺をじっと
見つめる美杏の瞳は
何故か真剣そのもの。
スルーも出来そうにない
その雰囲気にしぶしぶ答える。
「時には言えん事もあるわ。
これでも一応大人やしな。
せやけど自分に嘘は
つかんようにしとる」
自分は美杏なんて
好きやないと嘘を
言い聞かせてるくせに
偉そうに述べた言葉が
逆に俺の胸を突き刺した。
俺、口ばっかしやんけ。
千夏にもとうとう好きやって
言えんかったし…
美杏の事だって
気になりまくりなくせに。
美杏の事なんて好きやないって
必死に自分に言い聞かせて。
…何が関西男児やねん。
そう思いながら小さく
ため息を吐き出した時
ポツリと美杏が呟いた。
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