プロローグII

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「ただなぁ」 メリエルはため息をつきながら言う。 「どうしてこう、いい奴がいないんだ?」 メリエルはまるでふてくされた子供のように頬に肘をつく。 「貴女の基準が高すぎるのよ」 「だがあの程度アカデミーでは当たり前だったじゃないか」 はぁ、とため息をついてアレスタは話す。 「私達の時はね。アカデミーも大分レベルが落ちたのよ。今の世はそれほど危険じゃないから」 「そうなのか?…まあそれは後にして、今は誰が残ってる?」 「えーと…貴女と私以外はみんな仕事中」 「そうか。久々にアレ行こうと思ったんだが」 メリエルはうつ向いた。対してアレスタは気分良さげに話しかける。 「アレって例のアレ?」 「ああ。」 「なら二人で充分よ!さあ、行きましょう!よ~し、今日も張り切っていくわよ~!」 メリエルはアレスタが張り切っているのに驚きを隠せない。 「お前…いつも嫌がってなかったか?」 「今日は別!さあ、いいのが見つかるといいんだけど…」 そう言って二人はオフィスを後にした。
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