春雷

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水龍が通う(都立科学美術総合高校)、美高は、 都内の埋め立て運河に出来た新設校で、校舎からは東京湾が見渡せる。 今日は休日だが、高校のそばまで自転車を走らせた。 「ああ、気持ちいいな。風もあまり吹いて無い。俺の三脚でも大丈夫かな」 運河の入り口で、水龍は自転車から降り、機材をリュックから出す。 海風が強い日は、軽量の三脚は倒れてしまう。今日はその心配は、無いようだ。
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