青春にこだわる少年

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放課後、部活の申請を出しに行ってくると言った弥生と入れ替わりに、茶がかかった短髪に眉毛を薄く剃った男子生徒が教室に入ってきた。俺とは対照的に見える男子生徒。しかし、俺は奴のことを知っている。奴は中学の頃からの友人である白崎 大輔(しらさき だいすけ)。髪の色のことで中学の頃からよく頭髪検査で引っかかっていたようだが、白崎は「色素が薄いから仕方がないんです」と先生方に説明していた。愛想の良い顔立ちのおかげか、いつもそれで先生たちはそれ以上何も言わず、すんなりと納得していた。(そこがいつも謎だった。) ……まぁ、友人といっても、奴とは3年間同じクラスだったというだけで特に特 別仲が良かったわけでもなく、ただの腐れ縁という仲だ。 俺は、「聞いてくれ」と今日あった出来事を一通り白崎に話した。話終えると、白崎は「ふーん」と言って、「運命なんじゃない?」と、おもしろそうにからかう。 「ここ、男子校だし、何が起こってもおかしないっしょ?」 我慢できない、と盛大に爆笑する白崎に俺は「アホ!」とパンチするが、瞬時にそれはかわされる。「ごめんごめん」と白崎は謝り俺の手を離した。 「おいたがすぎました……。えと、弥生君だっけ? 見当たらないみたいだけど、彼はもう帰ったの?」 白崎は親指を立てて、クイッと弥生の席を指す。 「いや……いる。 部を立ち上がらせるとかで、さっき職員室に」 ま、無理だろうけど。 「やるな。転校生。ふっ」 「?」
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