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終業式が終わり、教室を颯爽と出て行く部活生や帰宅部の生徒たちに紛れて帰ろうと教室を出ると、「深堀」と、白崎に呼び止められた。
……まあ、白崎が呼び止める理由は、なんとなく見当がつく。きっと、あのことだ。
「部室にいくぞ!」
ニカッと、白い歯をのぞかせて笑う白崎に、「やっぱり」と、俺は肩を落とした。
「そう露骨に嫌そうな顔するなって!」
「ゴー!」と、弥生のマネをして白崎は廊下を歩き出す。俺は、その後ろを面倒くさそうに着いて行くのだった。
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