『罪』について

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知は 誇を与え 弧を 証明するもの 世の理 を 追求 し 分解する 汝 に『再構築スル』力 を -------------------------------- これはシンボルが『回復』に相当する彼の神託である。 彼は生まれつき知力について周りをも持て余すものを持って生まれてきた。 そして天性に従うように彼は高みを求め、結果として神託の通り周り『孤』独になる犠牲を払ってきたとも言える。 本来人のぬくもりを求める気質であったにも関わらず運命に抗えず裏切られ、己の頭脳にすがるしか出来なかった彼にとって、その力で他人を癒すことが出来るというものは、ある種矛盾を孕む理解出来ないものだったのかもしれない。 理解出来ないと思いながらも、求める事をやめられず苦悩していた彼には、自身の力を誇大することしか表現することが出来なかったのだ。 しかしある者達との出会いで、自らの弱さと力、トラウマと願望を包み込んでくれる存在がいてくれる事を理解し、自らしか証明出来なかったものが『他者に力を与える』ものであることに気が付くことになったようだ。 思考を放棄する事は出来ない。そしてその思考は必ずしも己を孤独にしたりするものだけではないと再構築した今は、闇を照らす指標として大切なモノを導く力へと変えることが出来るだろう。
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