第1話

4/5
前へ
/5ページ
次へ
-放課後- 「零、一緒に帰ろ?」 「げ、嫌だよ。あいつらも一緒なんだろ?」 あいつらとは、悠の取り巻き?のことだ。難癖つけて食って掛かってくるから好きになれない。悠の事となると周りが見えなくなって、とてもめんどくさい。 「いや、みんな今日は用事があるってさ」 「皆って、そりゃ珍しいな。・・・まぁあいつら居ねぇなら別にいいぞ」 実際、悠は小説に出てくるうざい主人公とかじゃなく、いいやつだ。こいつの所為で俺に災難が降り掛かってきたりもするが、幼馴染だ、もう慣れた。 「んじゃ、帰るか」 「うん」 膨らんだカバンを持ち上げて悠は答える。真面目だなぁ・・・ しかし、あいつら全員居ないとか、普通考えられないな。ちょっとの用事だったら悠を優先するだろう、あいつらなら。 ・・・ま、いいか。関係ないし。
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加