第1話

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俺は高校二年。 同じ高校の優秀な兄とは違って勉強も運動もできない劣等生。 授業態度も悪いし、親からは優秀な兄に隠された存在だった。 ずっと兄が憎かった。 俺のいいとこは全部兄が持っていったんだってそう思っていた。 そんな俺と兄の関係が変わったのは去年の冬からだった。 相変わらず担任に呼び出されて部活に入っていないのに部活をやってる生徒より遅い時間に学校をでた。 冬の風が頬に当たりピリピリしていたのをよくおぼえている。 学校から家までの距離は二駅分だ。 親が飲み会でいないのはわかっていたから近くにいる友達を呼び出してご飯を食べながら話していた。
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