プロローグ

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「あーはいはい……ってクロス君?」 おばちゃんが少し不思議そうな顔をする。 「えと……どうかしたんですか?」 「いや、さっきここを通って行かなかったかい?」 「……いいえ?通ってませんけど。」 「うーん、じゃあおばちゃんの見間違えだね。ごめんごめん。」 これオマケだから、と果物を貰い、お礼を言って店を出る。 さて、帰ろうか。 そう思ったとき、あることを思い出した。 そういえば今朝会ったときあいつに後で家に来て欲しいって言われたっけな。 俺は家に向かう曲がり角を曲がらず真っ直ぐ進んだ。 「ハルト!ハールートー!」 「シュンか。」 また飛ばされたんだと笑いながら話した。 「お前も大変だな。でも飛ばされたにしては早かったからそんな遠くじゃなかったのか。」 何処に飛ばされたんだ?ハルトが尋ねる。 俺は少し変だなと思いながら答える。 「そこの草原にだよ。」 「……あんな所からか?俺と別れてから十分も無いのに。能力レベルがあがるような事でもあったか?」
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