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2日程馬車で走った。
馬車にはユノ、本家の使用人1人、ルーナが乗っている。
何故ルーナがいるかと言うと、兄との最後の別れだからどうしても見送りたい、と言ったからだ。
かなり胡散臭い芝居だったが、
ここで何か言って、この話が取り消しにでもなったら厄介なので黙っていた。
縛られているから抵抗も出来ん。
森の中心部辺りまで来て馬車から下ろされた。
木々に覆われた森は薄暗く太陽の光もあまり入らない。
「……ここまでだ、強く生きろよ。」
使用人はそう言って俺を下ろすと、馬車に戻っていった。
本家にもまともな人間がいたんだな……
何かルーナが使用人に話しかける。
するとルーナが馬車から下りてきた。
時間になったら戻って来てください、
と使用人が言い馬車を走らせて行く。
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