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「…こんにちは」
可愛らしい声が小さく聞こえた
発せられた物体はやはりこの小さなニンゲン(?)
いやいや…いくら僕が狭い世界で過ごしてきたといっても、こんなものが存在するなんて信じられないよ
よくみると羽のようなものもついてるし、これじゃあまるで童話のよ……
「妖精よ」
「読心術!!?しかも、僕の心よりも言うこと早いし!!」
「あら、世間知らずそうな割にそういうノリは知ってるの」
興味深げに見る゙妖精"
「ハッ…それよりっ!挨拶をしたのに、返さないとは無礼じゃない!?」
すぐに表情を変えムッとさせる
「え…えと、…こんにちは」
「遅いわよ!まったく…これだから近頃の男子って言うのは…グチグチクドクド」
「あの…君は一体……」
気まずそうにしながらも聞いてみる
「…あ、いけない!わたしは…セナ。この森に住んでるんだけど、あなたが来るって聞いてどんなのか見にきてあげたのよ!」
エッヘンと胸を張る
「この森って確かに幻想的だとは思ったけど、まさか本当に妖精がいるなんてね…。それにしても、どうしてわざわざ僕なんかに?」
「森に来る人だなんて、珍しいからに決まってるじゃない!…それより、あなた名前は?」
「名前、は……まだわからないんだ」
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