story7.幸か不幸か

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終業時間。 疎らな室内 静かに時間が過ぎていく。 「広瀬、出来たぞ」 「あ、はい。ありがとうございます」 頼まれた書類を渡して、また自席の考案を手に取る。 あとは、この通りの衣装を仕立てて……。 「片桐さん、お客様です」 ……? 広瀬の声に ふと顔を上げると。 「!?」 俺は、目を見開いた。 何故なら、そこには 「申し訳ないね。忙しいところ」 契約を切られた筈のモデル事務所の社長が たっていた────。
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