沙弥香(35歳)・雅也(41歳)

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アタシは、中学を卒業した後、実家を出て東京にやって来ました。 バイト先は、飲食店でまかないつきのところばかりでありました。 バイトをしながら、通信制高校に行きまして高校卒業の資格を取りました。 バイトをして、ためたお金を使いましてウェディングプランナーの専門学校に行きまして、ウェディングプランナーの資格を取るための勉強をしまして、卒業後、バイト先の知り合いの人の紹介で新居浜市高木町にある結婚式場に就職をしました。 それから10年間、アタシは仕事ひとすじでありました。 結婚が決まったカップルさんたちのお世話を続けて行くうちに、アタシもそろそろ結婚することを考えてみようかなと思うようになっていました。 しかしアタシは、仕事か恋かと言うジレンマが大きく渦巻いていましたので、なかなか決断が下せなかったのでありました。 そうこうして行くうちに、気がついたら仕事に夢中になって、恋人がいないまま、徒(いたずら)に時を流して、結婚適齢期を逃してしまったのだと思いました。 それから3日後のことでありました。 アタシは職場の同僚の千鶴子(ちづこ)に誘われて、晩ごはんを食べに行きました。 シーンは、職場の近くにあるパスタ屋さんにて… アタシと千鶴子は、ミートソーススパゲティセットを頼みまして、夕食にしていました。 その時の会話でありました。
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