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【海翔Side】
ミュージックフェスティバルの会場。メンバー四人で念入りに打ち合わせをし、チューニングをする。
リハーサルが始まり、出演順に各バンドがステージに立つ。どのバンドも鳥肌が立つくらいバリバリに上手い。
出演者の歌声と演奏を聴きながら、次第に緊張感に包まれていく俺達。
俺はこのステージで、自分の音楽と美優への想いにケリをつける。
そのために、観覧チケットを一枚は美優へ、一枚は空翔へ渡したんだ。
美優にステージに立つ俺の姿を見て欲しい。
俺の気持ちを、音楽を通じて感じて欲しい。
それでも美優が空翔を選ぶなら、俺は美優のことを諦めるよ。
美優の涙は…
もう見たくねぇから。
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