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「あれ?美優ちゃん、勉強してるの?」
空翔の声に、心臓がトクンと飛び跳ねた。
「えっと、午後から模擬テストなんだ」
「午後?ミュージックフェスティバルは行かないの?海翔に観覧チケットもらわなかった?」
やだな、そんなに真剣な顔しないで。あたしと海翔を付き合わせたいの?
「あれは美希にあげたの」
「美希ちゃんに?嘘だろ。海翔、美優ちゃんに観てもらうって張り切ってたよ」
「だってあたしは、塾の模擬テストだから。サボれないよ」
「海翔は知ってるのか?」
「知らないよ。言う必要ないし。さっきから、海翔海翔って、空煩いよ」
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