第九章 傷跡

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「えぇ……あそこは私が知る限りではそのはずなんですけど……」 「じゃあ知らなかったと言い張るんですね?」 「えぇ……もしかして中田様より前に住まれていた方が存在したんですか?」 本当に知らない様子の大貫にこれ以上突っ込んでも無駄だと感じた俺は、306号室の男から聞いた話を説明する。 「そ、そんなことがあったんですか……。 まさか中田さんの前に2組も住まれた方が居たなんて……」 「何でそれが分からなかったんですか? あんたの所が取り扱ってる物件でしょう?」
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