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「確かに……。まぁ、落ち着いたらまた電話してくれや。ゆっくり飲もう」
「ありがとうな、今野」
その会話を最後に電話は切れ、俺は沙知の待つアパートへ帰って行く。
カバンから鍵を取り出し玄関を開くと、シチューの美味しそうな香りが漂ってくる。
キッチンから顔を出した沙知はニコリと微笑み、俺のカバンと上着を持ってリビングへ歩いていく。
リビングの中には大きなホワイトボードが置かれていて、毎日の会話はここで行われる。
沙知はホワイトボードに既に【おかえりなさい!今日もご苦労様】と綺麗な字で書き終えていた。
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