第1話

5/8
前へ
/28ページ
次へ
「それに俺は…幸せになって欲し いと思っているから尚更な」 どんな呪いかユーロはわかってい た。忘れなどしなかった。 「五感を奪う呪いを俺は…かけた んだ。」 正確に言ってしまえばユーロは無 理矢理、かけざるを得なかった。 「俺もあいつもイレギュラーだ …遺伝子を弄られ生まれた…生き た兵器…本来なら死んでた。けど 、生きて家庭まで持った…夢の様 さ」 「ユーロ…」 自傷したように笑うユーロにクリ ームは唇を噛んだ。 そして、今、キルリに言われて此 方に来たであろう颯人先生の腕を 掴み、言った。 「話がある。 キルリの事だ」 キルリの事。言えば素直とはいか ないが、黙って付いてくる颯人先 生にクリームは安心しながら、誰 もいない、池の庭で腰を降ろすと 、ひとつ息を吐いて語りだした。 「今から言うのはリアルだ。 あんたが雪夜にどう思うかは…勝 手だ。が、最後まで聞け。 1、キルリは現在進行形で呪い持 ちだ。 2、キルリは偽物 3、キルリは感情がない」 「呪い!? なんにも聞いてないよ?」 「当たり前だろ 実の兄貴が一族のせいで無理矢理 かけた呪いだ。誰が言うよ」
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加