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「そういえば私、いくつか聞きたいことがあるんだけど、いいかな?」
再び歩いていると、隣を歩いているアリアがそう話し掛けてきた。
「俺の答えられる範囲であればな」
「じゃあ一個目。私、ヒュウガ君が今履いてる履き物って見たことないんだけど、あれかな?勇者の正装みたいな感じ?」
「履き物…………?」
魔方陣に乗った時って靴下しか履いてなかったはず。
というか、名前から分かる通り、俺は日本に住んでいたため、室内で靴は履かない。
いや、待てよ。
この世界に飛ばされる前に、一個履き物の話題が上がったはず。
嫌な予感がして足元を見ると──────そこには、トイレスリッパ【神級】の姿が。
自動装備!?
わートイレにもそのまま入れますねー便利ですねー って、アホか!!
神級というだけはあって、今まで履いていることすら気付かない履き心地だったわ!!!
………あー、どうしよう。
なんて言おう。
ちなみにアリアは唇に人差し指を当て、首をちょこんと傾げている。
いちいち可愛いなアンタは。
「えっと……とりあえず汚いから(トイレで使っている的な意味で)触っちゃ駄目だぞ?」
「汚いから(返り血で的な意味で)……か。そっか、凄いね!」
……………何が?
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