序章 神様との邂逅

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バタン! 俺は無言で、なおかつ迅速にドアを閉めた。 なんだよ今の!? なんで俺の部屋のドアが俺の部屋につながって無いんだよ!? じっとドアを見る。なにもおかしなところは無い。 別にドアがピンク色ということもなく、青狸風猫型ロボットもいなかった。 じゃあリトライ。きっとさっきのは気のせいのはずだ。 ドアを開けた。 自分の部屋だった。 「……ふぅ」 やはりさっきの光景は気のせいだったと確信する一方、自分の部屋が自分の部屋であることにここまで安心したのは初めてだった。 心なしか部屋の家具にいつも以上の愛着を感じる。 カーテン、たんす、ベッド、勉強机、女の人……。 あれ、なんか1つ変なのが混ざってたような? ああそうか、たんすがひらがなだから違和感があったのか。 正しくは『箪笥』。衣服や小道具などを整理・保管するのに用いる家具の総称のことだな。
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