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「……は?」
「だから、買い物。 お前に見立てて欲しいものがあんだよ」
「……買い物って……」
突然すぎるだろ。
そもそも俺たち、中学以降の空白時間は全く連絡もとってなかったし、大学で再会してからは学食以外で顔を合わせたことなんてないのに。
「て、わけで。 これ俺のアドレスだから。 んで、待ち合わせは十分後に校門な。 至急代返頼んでくるからさ」
「え」
紙切れを手渡されて思わず受け取った。
つうか、お前も代返かよ。
……じゃなくて、なんなんだこの馴れ馴れしさは?
紙切れから逢坂の顔に視線を移すと、苦しくも見上げる姿勢になった。
俺も高校で伸びて小さい方ではなくなったはずなのに、こいつは185くらいあるんじゃねーか?
「またあとでな」
「あ……待っ……」
俺の声などまったく聞かず、奴は俺を追い越して学食を出ていった。
「……んだよ、一体……!」
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