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自己中で人の話を聞かない。
そんなところは昔から全然変わってない。
そのあとはイライラしながら時間を潰し、仕方なく校門へ行くとすでに逢坂は先に待っていた。
「おし、じゃあ行くか」
「待てよ」
さっさと歩き出そうとする背中に苛立ちをぶつける。
「アンタ、俺の予定まったくの無視かよ」
「……あ。 なんか用事でもあった?」
ピタッと立ち止まって振り向いた逢坂にぶつかりそうになる。
「ね、ねーけど……や、俺も自分の買い物しようと」
「だったらちょうどいいじゃん。 お前の趣味拝見してアドバイスしてやるよ」
「はぁ!? いらねーよ!」
本当になんなんだ、こいつは。
いつもだけど、今日はさらに何考えてんのかわかんねえ。
「……あれ、駅はあっちだろ」
反対方向に歩く逢坂に首を傾げる。
「あぁ、こっちでいいんだよ。 車だから」
……え。
「車?」
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