一章 幼なじみ

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俺は才能のない努力型だ。 小さい頃からコイツ等と傍にいた俺は努力をした。 手の平から血が流れても剣を振り、魔力が尽きるまで魔法の練習をした。 それでもコイツ等には勝てない。負けたら慰めの言葉。 そして、老若男女問わず周囲からの評価。教師だって例外じゃない。 3人は誉められ、俺は常に3人と一緒にいるのにと蔑まれ。 それが更に俺の心を傷付ける。 一時期あまりに悔しくて、惨めで、嫉妬して本気で3人が嫌いになったことがある。 頭では3人は悪くないと思っても、心はそう簡単にはいかない。 誰だってそうなるんじゃないか。頑張れば頑張る程悔しいじゃないか。 少なくとも俺は心が広くないわけだ。 今だって嫌いになることがある。
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