四章 旅立ち(パシリ)

44/75
16769人が本棚に入れています
本棚に追加
/890ページ
人間から得た半端な知識。それでも俺より強いが勝機がないわけではない。 俺でも勝てる! ……いや。待て。 並んでいた首はどういことなんだ?俺より強い人なんているはずだ。 なのに死んだ。 今のとこ、変なところは見られないけど。 考えていると女性だった化け猫は大鎌を振り上げて、肉薄する。 恐怖に飲まれそうになり、負けないように俺も走り出す。 「うああああああああっ…あ!?」 叫びながら走っていくと勢いよく顔から床へ倒れ込む。 ドジではない。引っかけられたんだ。 自分が走ってきた場所を見ると、人形を操っていた糸が張られている。 やられた。こんな小細工をいつの間に。頭だけとなった人達は、これにやられたんじゃないだろうか。 大鎌の軌道は確かに俺の首を目指していた。
/890ページ

最初のコメントを投稿しよう!