四章 旅立ち(パシリ)

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死を覚悟して、血刀で大鎌の軌道を刃の腹でズラし、俺の腹を切り裂く。 滅茶苦茶痛い。 血は吹き出し、臓器には至っていない。これでいいんだ。 吹き出した血は巨大な刃へと形を変える。 「大血刀(だいけっとう)!」 化け猫の腹に大きな血刀が突き刺さり、1体から2つへと変化した。 大血刀はすぐにただの血に戻る。 捨て身の技。師であるギルド長が『君だったら~、使う機会盛りだくさ~ん』とムカつくこと言っていたが、役に立ったのが事実だからしょうがない。 化け猫の死体をつついてみるが、やはり死んでいる。 すぐにバックに入っていた薬やら包帯やらで止血する。ウィンから貰ったものだから、効果は期待できる。 血が少ない所為で立ち眩みを起こす。こればっかりはどうにもならんな。 入ってきた館の出入り口にやってきて、扉を押すと開いた。 開かなかったら、どうしようかと思ってたけど良かった良かった。
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