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ようやく館から出られて、霧に包まれた視界へ戻った。少し晴れた気がするな。
館は消えて、岩壁の窪みの中に人間と猫の骨と泥まみれのドレスが落ちていた。
「ゴースト系の魔物か」
ごく稀に死体の魔力が思念となって人を襲う。
分からないことだらけで、学園でも習ったのはこれぐらい。規則性がなく十師団でも研究されている。
そんなことはいいか。それよりも休みたい。
泥の地面を歩いていく内に、霧がどんどん晴れていき、木漏れ日が射す。
先は長そうだが、戦ったばかりで魔力の少ない今戦闘になったら危険だ。
休める時にはしっかり休もう。
どっこいしょー。
地図を開き目的地と今の場所を見ると、4分の1程度しか進んでいない。2ヶ月はかかるかな?
街もあるだろうからノンビリ行こう。
毎日こんな死線くぐってたら死んでしまう。3日で死ぬ自信はあるね俺。
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