四章 旅立ち(パシリ)

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一週間で森を抜け、草原を歩く。 化け猫ほどの戦闘はなく、襲ってくるのはCランクの魔物ばかり。 想定外はあったにしても、ルビアさんは俺の実力も考えてくれたんじゃないだろうか。 傷も癒えて、襲ってくる魔物を斬り伏せる。 薄い緑の草原は心が安らぐ。 あんな腐臭の空気ではなく、澄み切った空気の中で深呼吸をする。 更に草原の脇には青い海が広がって、潮の匂いがする。 こうゆうのいいなあ。 「ん?」 草原の向こう側にあるのは町…街か。 行くか。食糧も危なくなってきたし、戦闘から離れてゆっくり休みたい。 そうと決まれば歩く方向は決まった。 心が浮ついている中、視界が1体の魔物を捉えた。捉えてしまった。捉えたくなかった。 Aランク。フレイム タイガー。 5mはある朱い毛の塊と対峙している軍刀を帯刀する女性がいた。 年齢は俺と同じぐらいかな。 黒の長髪が風になびかれ、フレイム タイガーを前にしても平然としている。
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