五章 殺人

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~~カサイ視点~~ 「ここがゴールド街」 この1ヶ月半、街も村もなければ宿だってないわけだから、ずっと野宿だった。 目的地であったゴールド街に到着して、門番に身分を証明するギルドカードを見せて街に入る。 「ようやく着いたな」 「長かったな……」 野宿も安全じゃないから仮眠程度だし。でも、ここなら安全だから思いっきり休める。 道中には魔物の群れに囲まれたりヤバかったよ。 「しっかし、さっきからどこも立派な家ばかりだな」 宿を探すがゴールド街の地図もないので動き回り、住宅街を通るがどこもかしこも、金持ちが住む家だ。 それに住宅街の奥にある壁はなんだ?街を囲む壁と繋がっているっぽい。 「…………」 「………マヤ?」 何故か険しい顔をしているマヤは俺の問いかけで、ハッとして首を振る。 「すまない。なんでもない」 「……?」
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