二章 血

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~~カサイ視点~~ 「おはようございます。カサイ君。どうぞ」 「ありがとうございます」 ルビアさんから湯気のたっている紅茶を受け取り、一口すする。 軍で治療を受けていた俺はすっかり眠ってしまった。 サイン貰いたい。 「あれ。俺名前言いましたっけ?」 「ギルドカードを拝借させていただきました。ギルド長の報告も兼ねて」 「そうなんですか。ありがとうございます」 ルビアさんはフッと笑い明るい笑顔を見せる。 「私は自分の仕事をしたまでですよ。あなたを助けたことも含めてね。それで、カサイ君はなにを知りたいのですか?」 「入るぞ」 ノックもなしに入ってきた王冠を被った男。 「ジェド。ノックをして下さいと何度言ったら分かるのですか」 呆れたように言うルビアさんの反応に対して、王冠の男は口角を吊り上げる。
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