二章 血

3/23
前へ
/890ページ
次へ
「ふん。俺様はそんなめんどうなことはしない。常に我が道を歩くのだ」 「偉そうに言ってますけど、ただの教養のない子供みたいですよ」 すごい……。 ジェド-クライシス。 十師団であると同時にクライシス王国の次期王。 サイン貰おうかな。 「偉そうではない。偉いんだ俺様は、な」 「一人称俺様やめてください。痛々しいです。恥ずかしいです」 ジェドさんはちらりと俺を見て指さす。 「このガキはなんだ?庶民だろ。イテッ」 ルビアさんがジェドさんの指を指していた手をはたく。 「人に指を指しません。怪我をしていたので、私がここに連れてきたんです」 「ほう。運がよかったな貴様」 ぐっと近づけられる顔。怖い怖い。目つきとか怖いよ。
/890ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16770人が本棚に入れています
本棚に追加