二章 血

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「ならば、なにが違うというのですか?」 「分かっているでしょう。俺が違うといったのは“創始者”です」 2人が黙って俺の話しに耳を傾け、1人の名前を発した。 「ゼメキス。十師団の創始者」 その瞬間首に冷たい何かが触れ、熱をおびだした。 「貴様……。何故、そいつが」 身の丈はある斧を俺の首に突きつけていたジェドさん。熱を感じる部分からは微かに血が垂れている。 熱じゃなくて切れてるのか。 ゼメキスの名を知っているのは不思議ではない。 「俺が知りたいのは十師団を創設した理由。そして、どこにいるか」 「……そんなの私たちが知りたいぐらいです」
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