二章 血

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「ま、待ってください!ゼメキスとはちょっとした知り合いなんです!」 「ほう。その調子で全部話して貰おうか」 「い言えません!」 声を震わせながらジェドさんの目を見ながら話す。 「ゼメキスがあまり話さなかったのは話せないからではないでしょうか?」 「どういうことだ?」 ジェドさんの質問に対して、分かりませんと告げる。 「ふざけているのか。理由も分からずして、よく言えたものだな」 「ギルド長も十師団の設立を知っているんですよ。それを俺が知っているのは本人に聞いたからです」 「ゼメキスが、ですか?あまり信じられませんが、そうでなければ知りえるはずもありませんね」 そう。俺が国家の機密を知っているなんて普通だったらありえない。
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