一章 幼なじみ

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ジャージに着替えて台所で冷蔵庫の中身をチェック。 「カサイ、コーヒー」 「………ボク、カフェ……オ、レ」 「あいよ」 材料は揃ってるから大丈夫か。 えっと、コーヒーとカフェオ……レ。 「……お前いつからいた」 椅子に座って若干逆立った赤髪の不法侵入者の本を読む姿は様になっていた。 ザクヤ-フォール モテる男は違いますね。 そう思いながらもお湯を沸かす。 「依頼が終わって腹が減ってな。近かったから来た。それにウィンが降ってきて、話を聞いたらもう作るんだろ?」 ザクヤは目線を小難しそうな本に行かせたまま、テノールボイスで喋る。 要は俺も食うから早く作れって言いたいんだな。 「少し待ってろよ。デアは?」 「さあな。ここに来ないのは来れないからだろ」
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