三章 トーナメント

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朝早くギルド長のいる部屋をノックし、久しぶりにゆるい返事が返ってきた。 「失礼しますっと」 「やあやあ~。久しぶりだね~。カサイくん~」 こちらを見ながらも凄い速さで、ペンを動かして山のような書類らしきものを書いていく。 「手伝いにきたよ」 「ありがと~。助かるよ~。他国に行ってる間に~溜まってるんだもん~」 書類の山の端から適当にとって、俺でも出来る範囲のものをやっていく。 これ全部やっていったら腱鞘炎になるよ。 それからお昼を過ぎた辺りで書類の山が片付いた。 「ごめんね~。手伝ってもらっちゃって~」 「いいよ。生活費払ってもらってんだから」 毎日依頼を受けてるといえ、Cランクなんて雀の涙でしかない。 本当に稼ぐならAランク以上でなければ。
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