歓迎会

6/16
前へ
/64ページ
次へ
「主役連れてきたよー」 「待ってま……っ!!ヤダ可愛い!!」 そういいながら飛び付いてきたポニーテルの美人なお姉さん。悪い気はしない。もう一度言う。悪い気はまったくしない!! ギュッとホールドされた。 悪くない!! 赤茶の髪の毛をポニーテルにした、美人のお姉さん。良い胸だ。たまらない。 こうバリバリと働きそうなウーマンな感じ。 この人も年齢は凉峰とかと同じぐらいっぽいな。 あ、俺より身長ある……。170cmってところか。ヘコむな。 「ホラ、秋月離れる。困ってるでしょ」 「そんなに困ってねぇから良い」 「本人がこう言ってるもの良いじゃない!もー可愛い!!」 今、1つだけ違和感を感じた。声が少しだけ低い気がする。いや、ハスキーボイスの女性もいるしな。 ホールドが緩み、今度は手をギュッと握ってきた。 「アタシね、秋月 知(あきづき ちか)。お名前は?」 「郁未 司」 「郁未くん、ね!郁未くん!」 「あ、はい」 美人って良い。良い匂いするし。握っていた手を今度は上下にブンブンと振りだした。 「アタシのことはね、秋月さんでも知さんでも何とでも呼んで良いからね」 「秋月」 ボソッとそう呟いたのを聞き取ったらしい。 「……年下に呼び捨てにされるのもある意味萌えるものね」 秋月の呼吸が荒くなってきた。あぁ、この人もあんまり大丈夫じゃないかもしれないと悟った。
/64ページ

最初のコメントを投稿しよう!

67人が本棚に入れています
本棚に追加