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「甘木 光太(あまぎ こうた)ちゃんです!」
「これは女?」
「ううん、これも男の子」
目の前には160cmもなかろう小さい男の子が。
前髪をピンクと水色の玉がついたヘアゴムでちょんまげにしている。髪色は薄めの茶色だ。
目がこうクリッとしていて大きい。こういうのを童顔と言うんだろうな。
「歳いくつ?」
「18歳」
「同い年だな」
驚愕の事実だ。秋月が男だったのもショックを受けたが、これもある意味でショック。だが、俺より身長の低い奴が居るのがちょっと嬉しい。
「同い年ですか。ここに10代僕しか居なくて寂しかったんです。よろしく」
ふんわりと微笑む様は天使か妖精のようである。身長低いとか思ってごめん。女子にチヤホヤされまくるタイプだな。
「なんかお前みたいなのも居て安心した。こんなんばっかりかと思った」
「僕も安さに釣られて来たけどどうしようかと思ってたの。来てくれてありがとう」
ガッチリと握手をする。甘木というなのオアシスに出会えた感謝を込めて。
あと、お互いに無言だったが、こいつらに負けない、強く生き抜くんだというような意味合いの同盟が結ばれたような気がする。
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