歓迎会

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―― 「あぁー……キモチワルイ」 「新名飲みす……ウ」 「あははははっ、桐チャンも飲みすぎでしょ?」 そしてこの酒盛りだ。酔っ払い共め。俺と甘木の未成年組はジュースで乾杯中。 「新名、パーカー脱げ。それに吐くから」 「誰が渡すか……って痛い痛いイタイイタイ!!フード!フード引っ張んないで!!」 「よいではないか!よいではないか!!」 「あぁ!ちょっ、やめてってば!!」 新名の背中に馬乗りしてフードを引っ張る凉峰。必死にもがく新名だが勝ち目はなさそうだ。 「イタイってこれ、ちょっと!?」 「脱げってば」 「ヤダァァァア」 もがく新名。押さえ込む凉峰。凉峰はそのまんま手を腹の方に回しチャックを一気に下げた。 勝負ありー。 そして、フードを引っ張って剥ぎ取った。つまり、新名は今上半身裸だ。 「ヤァァァア!」 「気色悪い声出さないの」 「桐チャンがパーカー剥ぎ取るからじゃん!……返してヨ!」 新名、半泣き。追い討ちをかけるように秋月がサングラスを奪い取った。 「サングラスはもっとダメェェ!」 「似合う?」 「秋月ちゃん似合う似合う」 酔っ払いスゲーな。 チラッと隣に座っていた甘木を見ると甘木は苦笑いでこの光景を眺めている。いつ自分に被害がおよぶか分かったもんじゃないもんな。 「甘木」 「なぁに?」 「もう部屋戻らねぇ。俺の部屋で菓子でも食いながら話そうぜ」 「うん、そーする。此処、怖い」 俺もだ。此処怖い。
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