アルバイト

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「あ、もしもし?蔵馬さん?涼峰です。こないだはどーも」 本当に電話し始めやがったこいつ……!まだ、うんともすんとも言ってねぇじゃん俺!!ってか何の店なんだよ! 「あぁ、あれですか?ちょっとグロかったけど意外と評判良かったですよ」 グロいなにが!?何の店なんだよ本当に……。スゴい不安になってきた。 「はいはい。今から?すぐ行かせますよ。じゃあ、宜しく頼みまーす。はーい」 ピッと通話終了のボタンを押す。電話終わったか。なんか今からとか言ってなかったかこいつ。 「店長さんね、とりあえずお話したいってから今すぐ行っておいで」 「場所わかんねぇし、何の店だよ」 「えーとね、歩いて5分ぐらいの場所なんだけど……紙。紙持ってくるから待ってて」 「せめて何の店か教えて頂けると嬉しいんだけ……ど……」 俺の話なんか何も聞かずに紙取りに行きやがった!! もう行く流れなんだな?分かりました。まぁ、このまんまバイトさせて貰えるならそんでも良いか。探すのも大変だし、プラスに考えようプラスに。 「はい、じゃあこれ地図ね。迷うようなとこじゃないから。はい、いってらっしゃい!」 と言って背中をポンッと押されて追い出された。カチャっと玄関のドアの鍵を閉める音まで聞こえた。 まだ玄関の前居るのに閉めんなよ!なんか悲しくなるだろ! ……行くしかないか。
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