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「君、涼峰ちゃんとこの?」
「……あ、はい」
「俺ね、店長の蔵馬 久光(くらま ひさみつ)」
「え、あぁ、若っ」
「よく言われるよー。今年28なんだけどさぁ」
ニタニタと笑うこの人が店長らしい。"くらみ"じゃなくて"くらま"だった。おしかった。
店長だからって勝手におっさんだと思い込んでたけど、随分若いんだな。というかチャラい?髪は暗めの赤色。両耳に黒のピアス。身長は……175、6cmってところか?
「とりあえず、面接というかお話したいから事務所来て」
「あ、はい」
店長の後ろをくっついて歩いていると、店長が惣菜コーナーで立ち止まって、1つの商品を指差した。
「これね、今うちで推してるんだ」
「なんですか、これ」
「虫の唐揚げ。斬新っしょ?」
ここの店だったのか、虫の唐揚げ。グロかったけどってコレのことか?コレのことだな!?
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