アルバイト

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「あぁ、えーと、そうだ店の名前は?」 基本的なことも知らないよ、俺。何にも知らない。 「スーパー馬鈴薯」 芋だ。じゃがいもだ。スーパーじゃがいもだ。 「なんでそーなったんですか。芋好きなんですか?」 「俺?嫌い。モサモサするじゃん。友人が好きだったんだってさ」 「はぁ……ってか結局、店作ったのは祖父なんですか?友人なんですか?」 「あぁ、祖父の友人」 そうきたか……っ! 友人が逃げてーってのは祖父の話なんだな?お前の話じゃなくって! もうこの店のことは知らなくても良いや。絶対、偽情報がオンパレードして分からなくなる。既に訳が分からない。 「とりあえず、俺ここでバイトさせて貰えるんですよね?」 「うん。バリバリ働いて貰う。俺のことは"久光さん"って呼んでね?俺のテンションがハイになるから」 「はぁ。……久光さん、よろしくお願いします」 「YES!あ、それでシフトだけど」 とりあえず働けるらしい、が……大変に不安である。いや、仕事を貰える、それに感謝しよう。そうだそうだ。じゃないとやっていける気がしない。
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