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「司くん、司ちゃん、司さん、司どん、つかぽん……司。うん、司だな」
なにか考えているのか急に独り言をブツブツと言い出したが、答えがまとまったようだ。
「司」
「あ、はい」
突然、名前で呼ばれてビックリした。
「あそこ涼峰ちゃん筆頭に結構な変人の集まりだろ?なんかあったら相談乗るからな。人のこと言えないけどね、俺も。よく変だって言われるんだ?どのあたりが変だと思うよ」
「あぁー……ありがとうございます。あと、あえて変なところをあげるなら、サッパリと嘘つくあたり」
「癖ついてんだわ。おちょくんの」
「嫌な癖っすね」
「ヤッパリ?」
この人はニタニタと良く笑う。腹黒いって訳じゃない。本気で何か企んでるんじゃなくて、悪戯を企む子供みたいな、楽しそうなんだ。
「司。俺の話はさ、半分は冗談だけど半分は本当だから、覚えといて」
「半分が嘘なら半分は本当でしょうけど」
なに当たり前のことを言ってるんだろう。俺、頭そんなに強くないから難しいことはよく分からない。
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