不可思議ルームシェア

ルームシェア

どうしよう。本当にどうしよう。好物件だか管理人が好物件じゃない。

｢好物件だけど僕が危ない人だから迷ってるんでしょ｣

｢なんでバレた。エスパー？｣

｢思ってても建て前的に本音ださないでよ。泣くよ？｣

｢すいませんした｣

変な人だけど悪い人じゃなさそうなんだよな。さっきみたいなのに注意さえしとけば大丈夫なんじゃないか？ルームシェアだし、他の住人にまともな人居るかもしれない。

｢あー、その、やっぱ住まわして頂きたいんですけど……｣

｢どこで心変わりしたのか聞きたいところだけど、住んでくれるなら嬉しいよ。引っ越しのお手伝いなんかもするから気軽に言ってよ｣

｢んじゃ、お願いします｣

｢はいはい。任せておいてー｣

こうして俺はここでルームシェアを始めることになったのであるが。

｢あ、ねぇ、髪触って良い？｣

｢嫌です｣

……やっぱ早まった気がする。