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紙にはまだ先があった。
"改めて、ダンジョンマスター当選おめでとうございます。これからは、貴方の理想のダンジョンを作ってください。今回、特典といたしまして、10,000ポイントをプレゼントさせていただきます。ダンジョン作りに有効に使ってください。これから必要なアイテムが10秒以内に部屋の何処かに送られます。…では、良いダンジョンライフを!
※この紙は最後まで読むと燃えます。お気をつけください。
世界ダンジョンマスター協会"
「え?燃え………って熱い!水!水!」
慌てて燃え出した紙をキッチンの水で消火。指先が少しヒリヒリする。
「ふー……危なかった……」
と思ったら、部屋のテーブルの上になんか濃い紫色の立方体が。
「………これが必要なアイテムなのか…?」
それに触ると、フォンッという音と共に立方体が浮き上がり、音声が頭の中に響いた。
「な、なんだ!?」
『マスターらしき生命体を確認。質問、貴方はこのダンジョンキューブのマスターですか?』
「え、えっと……多分そうだ。」
『認証。現在コンタクトを取っている生命体をこのダンジョンキューブのマスターと設定します。マスターに、ダンジョンキューブの扱い方やダンジョンのルールなどをインストール。終了まであと300秒です。』
その声の直後、頭が激しく痛み出した。
「う、ぐ……………っ!」
『インストール終了まであと180秒。』
これが終わるまでは痛みに耐えないといけないと思い、必死に意識を刈り取られないように歯をくいしばった。
『…インストール終了まであと10秒…8、7、6、5、4、3、2、1、0』
痛みが引き、脂汗を拭った。
「………ふぅ……やっと終わったか…」
『マスターの生存を確認。強靭な精神を持つ生命体だということが判明。マスターステータス改正。データインストール時に得た情報とその他の行動と結果に基き、マスターステータスを補正。現時点でのマスターステータス完成。ウィンドウを開きます。』
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