第1話

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二月の歳月が過ぎようとしたとき… 突然、現れた男性に詰め寄られた。 「メリア、俺様と契りを交わしてもらおう」 赤いマントを羽織った一人の男性がメリアに近付いた。 俺様… 自信に満ち溢れた態度をとる男性の眼差しは揺るがない 真っ直ぐな瞳をしていた。 「でも、私は貴方の事…」 そういいかけたメリアの身体を引き寄せ抱き締める。 「覚えてないのか?あの日、交わした約束を…俺は一日も忘れたことはない。あの日、メリアが森のなかで倒れているのを見つけたとき、まさか、もう約束が果たされる時がきたなんて、夢でも見てるんじゃないかと疑ったんだ。だけど、メリアがここにいる。俺と交わすためにやってきた。そうしか思えない」 そういってメリアの額にキスを落とすと、メリアの目の前に幼かった頃の記憶が映し出されたのだ。
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