0人が本棚に入れています
本棚に追加
二月の歳月が過ぎようとしたとき…
突然、現れた男性に詰め寄られた。
「メリア、俺様と契りを交わしてもらおう」
赤いマントを羽織った一人の男性がメリアに近付いた。
俺様… 自信に満ち溢れた態度をとる男性の眼差しは揺るがない 真っ直ぐな瞳をしていた。
「でも、私は貴方の事…」
そういいかけたメリアの身体を引き寄せ抱き締める。
「覚えてないのか?あの日、交わした約束を…俺は一日も忘れたことはない。あの日、メリアが森のなかで倒れているのを見つけたとき、まさか、もう約束が果たされる時がきたなんて、夢でも見てるんじゃないかと疑ったんだ。だけど、メリアがここにいる。俺と交わすためにやってきた。そうしか思えない」
そういってメリアの額にキスを落とすと、メリアの目の前に幼かった頃の記憶が映し出されたのだ。
最初のコメントを投稿しよう!