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ここは…
幼い頃の私…
映し出されたのはま、まだ8歳くらいのメリアだった。
隣で手を繋ぐ男の子に、笑いながら話し掛けている。
でも、この男の子の手は冷たくて、冬なのに長袖をきている。
教会の、前に立つ二人の後ろ姿
メリアが教会に入ろうと男の子の手を引くが、男の子はそれを嫌がった。
まるで神様を拒んでいるように…
「俺、グレンは、メリアとずっと一緒にいたい」
グレンと名乗る男の子は突然、そう言葉にする。言葉の意味があまり理解できないメリアは、お友達としてだと思い、笑顔で頷く。
懐かしい… まるで、生まれる前から知っていたような感覚…
そのあとも映像は、二人の仲よく遊ぶ光景を映し出す。
しかし、しばらくしてグレンは涙を流し始めるシーンに切り替わる。そして…
「でも、もうメリアと会えなくなるけど、絶対に迎えにいくから。だから、それまで待ってて。約束だよ」
グレンと名乗った男の子と交わした約束…
メリアは、今ハッキリ思い出した。
あの日、グレンと約束した日、アカイブ宮殿の門が閉じられた時だ。
その日以来、グレンに会っていないために、記憶のすみに置き去りにされていたのかもしれない…
映像が消えたあと、グレンはメリアの首筋に唇を落とした。
「や、いや…」
「安心しろ…痛くしないから」
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