just time

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 just time   八月・夏休みの昼あたり。高校三年生の部屋である。本棚には分厚い本や漫画が並んでいる。   そこで勉強しているのは野宮律(のみやりつ)とその家庭教師・古田貫(ふるたかん)である。   クーラーが効いているのでまだ勉強をしている気力はあるが、律はもうあき始めている。 律 センセー、できたよ 貫 よし、 律 休んでもいい? 貫 ダメ。ほら、次こっち 律 えぇー、もう二時間続けてだよ。休もうよ 貫 お前、休んでいいと思ってるのか? 律 うん 貫 受験生に夏休みの余暇があると思うな 律 えぇ。でも、休まないと倒れる。暑いし 貫 ・・・ 律 ねっ、休も 貫 そうだな。三時まで休憩にするか 律 そうだ。お菓子食べる? 貫 いいのか? 律 うん。待ってて 貫 悪いな    律、部屋を出る 貫 ノートの隅に落書きとか、アホか    貫、律の問題に丸をつけていくが、頭を抱える。 貫 俺の教え方が悪いのかな・・・    貫、力が抜け床に寝転がる。そして、遺憾の意を表すがごとく震えだす 律 何してんの? 貫 あげたてのマグロ 律 あっ、そう 貫 おっ、クッキー。 律 どうかな。おいしい? 貫 うまい。うまいよ。 律 よかった・・・ 貫 律が作ったやつ? 律 うん 貫 こんなにうまきゃパテシェにでもなればいいのに 律 簡単に言わないでよ。色々と大変らしいよ 貫 親さんもそうなればいいのになって言ってたぞ
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