第1話 原因

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「下北!起きろ!」 その声で僕は起きた。 寝惚けたまま顔を上げるとそこには憤怒の表情を浮かべた担任、赤木が立っていた。 「おまえなぁ!一体何時間寝れば気が済むんだ!」 ここでようやく目が覚めた。 またやってしまった。 僕は授業中寝る癖が付いてしまっている。 「聞いてるか?17歳にもなって、下北雅人!頭冷やして廊下に立ってろ!」 僕はトボトボ外に出る。 周りからは嘲笑される。 これもいつものことだ。 一体いつからこうなってしまったんだろう。 高校生になった時はクラス内でもかなり真面目だったのに。 当時居た友人も今や2人。 磯貝雅敏と松平勝久だ。 磯貝は普通で松平はあの徳川家康の子孫だ。 さて、僕は今廊下に立ってろと言われたが、別のところに向かっている。 屋上だ。
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