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ベッドの中にもぐり込み、いろいろ葛藤中の神咲。
一方、黒沢の方は 神咲を傷つけてしまったのではなかと、心中穏やかではない。
しばらくリビングをウロウロしていたが、意を決して神咲の部屋のドアをノックした。
返事はなかったが、ドアを開けた。
部屋の中には、神咲の姿はなかったが、ベッドの上が大きく膨らんでいた。
ベッドに近づき、布団に手を掛けると、大きな塊が もぞもぞと動いた。
布団から、目だけを覗かせた神咲。
黒沢「その…悪かったな。じっと見ちゃって…。ちょっと考え事してて…あんま意識的に見てた訳じゃないっていうか…。」
神咲「…。大丈夫だから。…ちょっと見られて、恥ずかしかったって言うか…慣れなくって…。」
目だけを出したまま、ボソリと話をする神咲が、叱られた後の小さな子供の様に見えて、クスリと笑った。
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