109人が本棚に入れています
本棚に追加
神咲は、小さい頃の夢を見ていた。
黒沢の実家であるブティック黒沢に、母親と一緒に遊びに来ている。
モデルだった頃、仕事が終わると 大抵 黒沢の家に寄って、お茶をしながら話に花を咲かす母親達。
母親同志が、学生時代の同級生で 親友だったという理由もあって、勇也と迅は 赤ちゃんの頃からよく一緒に遊んでいた。
見た目が母親そっくりな可愛い勇也を、モデルにしたら?と勧めたのも、黒沢の母だった。
迅が、勇也の事を「しーちゃん。」と呼ぶようになったのもこの頃から。
女の子として活動している勇也が、実は男だったと周りにばれない様にという配慮から、一緒に遊ぶことの多い迅には、そう呼ばせていた。
最初のコメントを投稿しよう!