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「迅(はやて)~、これもお願い~。」
少し背の低めの少年が、自分よりガタイのいい男に、自分の荷物を持ってと頼んでいた。
猫目で、茶髪のふんわりとした髪型のその少年は、自分の可愛らしさを充分分かっている。
どうすれば相手が喜ぶか、どうすれば自分がより魅力的に見えるか…すべて計算で動いている。
「仕方ね―な…。」
少年から、迅と呼ばれた男は、大きなカバンを2つ ひょいと肩に担いで歩きだした。
「ふふっ。迅、ありがと。」
嬉しそうに、迅と呼ばれる少年の腕に掴まる姿は、まるで少女のように愛らしかった。
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